コルクラボの「クルー会」って何? 運営メンバーに聞いてみた①
編集者・佐渡島傭平さん(=サディ)が主宰を務めるコミュニティー「コルクラボ」では、月に2回、定例会を開催しており、多くのコルクラボメンバー(以後“ラボメン”と呼びましょう)が集まります。
1つは「ゲスト発表会」というもの。ゲストとサディのトークイベントです。もう1つの定例会が「クルー会」というもの。
クルー会では、ラボメンが司会進行をし、コンテンツもラボメンが自主的に作っています。そんなコルクラボらしさのあふれるクルー会ですが、「クルー会って何?」と聞かれると、ラボメンであってもうまく説明できないもの。
そこで、今回はラボメンのリーダーとして運営を率いるすないぱーと、定例会リーダーのそのに「クルー会ってそもそも何なの?」というお話を聞きました。後半では、コルクラボの創成期から所属しているゆーも遊びに来てくれました。
2019年10月のクルー会の様子(2020年3月から現在まで、基本的にオンラインでの開催になっています)
クルー会について話すうちに、オンライン/オフラインでコミュニケーションが生まれる仕組みづくり、人が仲良くなるための場づくりや、メンバーが自主的に挑戦できる環境のつくり方にも話が及び、熱く語り合いました。
※コルクラボはタメ語文化です。以下、会話部分はタメ語でお届けします。コルクラボの雰囲気をぜひお楽しみくださいね。
【プロフィール】
定例会リーダー その:コルクラボ3期。コルクラボの定例会リーダー。2018年にコルクラボに入会し、半年ほどあまり活動できていなかったが、あるきっかけで、なし崩し的に定例会の司会をすることに。2019年の夏より正式に定例会リーダーを務め、現在に至る。
運営リーダー すないぱー:コルクラボ2期。コルクラボ運営リーダー。2017年6月にコルクラボに入会し、2019年の1月からコルクラボの運営リーダーに。リーダーといっても、公園の管理人さんや学校の用務員さんの立ち位置。ラボメンのみんなが動きやすい環境を作ったり、壊れたものを整備する役割で動いている。
コルクラボ1期メンバー ゆー:コルクラボ創成期から所属。コルクラボがきっかけとなり、Dr.ゆうすけとしてTwitterやnoteで発信をはじめた。それがきっかけとなり『NOを言える人になる』『メンタルクエスト』といった書籍を執筆。ラボでの活動は3人くらいでひっそりと集まるのが好き。
今回の聞き手 まいまい:コルクラボ8期。2020年1月にラボに加入。クルー会にはよく参加している。大阪滞在中のクルー会では、オンライン参加のサテライト会場をセッティングをするなど、数々のイベントを盛り上げている。クルー会にはいつも参加しているが、成り立ちやプログラム内容についてはよく知らない。
「クルー会」はラボメンが自分たちで作る定例会
まいまい:
そもそも「クルー会」って何なのかな? いつも楽しく参加してるけど、改めて考えてみると成り立ちとか狙いをよく知らないって気づいたんだ。
その:
クルー会は、ラボメン自身が作る定例会だよ。ラボメンが200人を超えて、今は全体への連絡会のような位置づけになっているね。「クルー会」という名称には、ラボの初期からの名残があるんだよね。
定例会リーダーのその(左)、聞き手のまいまい(右)
まいまい:
クルー会の内容はどう決めているの? サディの誕生日本コーナーがあるのは認識してるんだけど、毎回ちょっとずつ違うよね。
ラボメンの誕生月のクルー会では、事前に立候補しておくとサディに本をおすすめしてもらえる。
すないぱー:
コルクラボの行動指針に沿って、毎月のテーマを決めているんだ。あとは、新しい期が入る区切りのタイミング(※)で、振り返りや次の期の方針を発表しているよ。NPSをとったり、新規の部活を紹介したりとかね。
※コルクラボはいつでも入会できるわけではなく、数か月に一度メンバーの募集がある。現在は1~10期が所属している。
コルクラボの行動指針は「自分の安全安心を知る」「自分の言葉を紡ぐ」「好きなことにのめりこむ」「人の頼り方を知る」の4つ。月ごとにテーマを割り振っている。
新しく入会したラボメンがいるタイミングは、ラボにうまくなじめるように、ストレングスファインダーやFFS(※)を活用したワークショップを開催することが多いよ。新しい期の初めの2か月は新しいメンバーがなじむ内容を優先してやっているんだ。
「居る」ためには「する」ことが必要
まいまい:
ワークショップの内容や、発表の内容は誰が決めているの?
その:
ラボメンからの持ち込みがほとんど。クルー会はラボメンが自分たちで作る会だから、運営側の仕事はあくまでラボメンが自分から動ける環境を作ること。出番を作る、という言い方をしているよ。
ゆー:
何もしないでただそこにいる、というのは、実は相当メンタルが強くないとできないことなんだ。人は役割があって初めて、そこにいることができるんだよ。
2019年11月のクルー会では、ラボメンの医師によるインフルエンザ予防接種も。左はその、右はゆー。
その:
オンラインになって、コルクラボは「いく」から「いる」に変わってきたんだ。どこかに出かけていくわけではなく、オンラインでいつでも参加できるように変わってきたからね。それで、もともと意識していた「出番づくり」がより重要になってきたんだ。
まいまい:
そうなんだ! サディのnoteで「居心地は自分で作るもの」とあったんだけど、その考え方に近いのかな。
その:
そうだね。ラボの中では「居場所を作ろう」と表現することが多いけど、どう作るかといいうと、自分からチャレンジすることだね。
何かを主催する立場、「する」立場に回ることで居場所を作ろうという思想があるよ。
定例会リーダーをつとめる、その。
ゆー:
運営は「する」を設計して「いる」ことができるようにするのが役割なのかな。「いる」よりは、「する」の方がずっと簡単なんだよ。
まいまい:
そんな「する」の設計をして、出番を作るために、運営ではどういうことをしているの?
その:
サディや運営側から、ラボメンにお願いしてやってもらうこともあった。それでうまくいくこともあるけど、一回やって満足して終わりになることも多いんだ。お願いしてやってもらうのと、内発的な動機から動いてくれるのは違うからね。
だけど最近は、自然に「イマココ」という、zoomでの定例会中に今何の話をしているのか途中参加の人にも分かるように整理してチャットにあげてくれるラボメンが出てきたり、定例会の動画を変換して掲示板にアップしてくれるラボメンが出てきてくれている。
そうやって「知らないうちに運営に参加してくれちゃう」というのがクルー会の運営状況かな。
運営が「何もしない」ことで、いつの間にか自走するようになってきたような感じ。当日になって「重要な役割の人がいない!」って気づくこともあるけど、その時は強引に頼むとなんとかなってる(笑)
---------------前半のトークはここまで---------------
メンバーが自分から「する」ためには、運営の設計が必要なんですね。
後半では、オンライン開催が主になったコルクラボでの「仲良くなる」ための設計について、またこれからのコルクラボ定例会をどうしていこうか、お話しました。後半もお楽しみに!(後編はこちら)
また、毎月のクルー会の様子は、下記マガジンで更新しています。内容が気になる方は、ぜひのぞいてみてくださいね。
文:コルクラボ7期 みなみ
編集:コルクラボ7期 ありぺい