ギブ&ギブの精神で行動したことで得られた仲間と実績
コルクラボで動画制作を教える企画「動画を作れるようになろう会」の実施、コルクラボマンガ専科(※)OB向けの動画制作講座実施の経験をいかし、2021年4月よりコルクラボYouTube動画専科を実施している河辺昇輝さん(以下、しょーきさん)。
※コルクラボマンガ専科とは?
書籍出版にこだわらず、SNSやファンコミュニティを主戦場としたプロマンガ家を育成する6ヶ月間の講座。詳しくはこちら。(2021年5月現在、第4期開講中)
そんな彼の入会は2020年5月頃。つまり、約1年でここまで多様なことにチャレンジしていることになります。今回のインタビューではラボメンも巻き込みながら挑戦し続ける彼に、コルクラボでの過ごし方やどのように仲間を増やしていったのかを聞きました。
コルクラボに興味を持ってくださっている方に、コルクラボの雰囲気を感じてもらいたい。そこで立ち上がったのが、「私のラボの歩き方」シリーズ。コルクラボのメンバー(通称、ラボメン)の過ごし方を紹介していきたいと思います。
《プロフィール》
河辺昇輝 Kawabe Shoki
株式会社DoFull代表。広県県福山市出身。2017年、新卒でサイバーエージェントに入社し、デジタル広告営業として3年間勤務。マンガアプリやゲームアプリ広告のプランニングと運用を担当。
元々クリエイティブ領域へ興味があったこともあり、2020年1月から動画クリエイターに転身。 累計300本ほど動画制作を手掛けている。大手マンガアプリ会社やファッション系会社の動画を制作。また、2021年2月に動画制作会社を設立。ゼロから動画の企画、 ディレクション、 編集まで一貫して動画に携わる。
入会のきっかけは、サディの考えに共感したこと
――しょーきさんは9期入会だから、入会して約1年ですね。(2021年5月時点)どんなきっかけでコルクラボに入ったんですか?
きっかけは、2年前にサディが出演していたニュースピックスアカデミアの講座をリアルタイムで見ていたことです。
サディの話は難しかったのですが、何か心に残る面白さがありました。そこで、サディが考えていることに興味を持ったんです。
どの部分が僕に刺さったのかを確かめたくてサディの著書「WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE」(以下、ロンアロ本)も読みました。そこでもやっぱり面白い、と感じましたね。
サディの考え方に共感できる部分が多かったんです。僕は学生時代からずっと音楽をやっていたので、「クリエイターが活躍できる世界をつくりたい」という想いを抱いていました。僕自身が音楽系Youtuberとして活躍することを目指していた時期もあります。
一方で、サディも「マンガ」というクリエイティブな領域で様々な挑戦をしていますよね。音楽とマンガとでは切り口は違うけど、お互いにクリエイティブな領域です。だから、僕とも考え方が似ている部分があって面白いと感じたんです。
コルクラボの存在を知ったのは、まさにロンアロ本を読んでいる時です。当時から興味はあったのですが、当時はまだ会社に勤めていたので余裕がなかったんです。2020年に独立してから時間をつくれるようになったので、やっと9期で入会できました。
――以前からコルクラボのことを知っていたんですね。コルクラボに入会してからは、どのように過ごしていますか?
コルクラボが提供してくれる場に参加するよりも、自分がやってみたいことを挑戦する機会が多いです。3ヶ月の動画制作講座「動画を作れるようになろう会」で、僕が動画制作のノウハウをラボメンに教えたのはその代表例ですね。
まずは自分を知ってもらうことが大切
――なるほど。動画制作講座をコルクラボで実施してみようと思ったのはどうしてですか?
日頃のSlack上のやり取りを見ていて、コルクラボに受け入れてくれる雰囲気を感じたからです。
何気ない投稿でもコメントしてくれる人がいたり、スタンプで反応がたくさんついたり、「いいね」と声掛けしてくれる人がいる。真っ向から否定するような人がいなくて、誰かの発案や企画にはまず肯定するコメントが付き、そのうえで意見を言う。そんな受容する雰囲気が新鮮でした。今までは個人が競い合って火花を散らすような環境に居たから、そのギャップもあったのかもしれません(笑)。
そもそも動画制作講座をやろうと考えていたのは、動画クリエイターの仲間をつくりたいと思っていたからです。ひとりでも動画制作の仕事はできるけど、規模が小さくなるし質も限られてしまうのを課題に感じていたんですよね。だから、動画制作をチームで行う経験がしてみたかったんです。
コルクラボという場を選んだのは、ラボメンとチームを組んだら面白い化学反応が起きるのではないかという期待があったからです。そこで、まず動画制作のスキルを身に着けてもらうために動画制作講座を実施しました。コルクラボは他の人を応援する気質を持つ人も多いと感じていたので、安心して新しい挑戦に臨むことができました。
――コルクラボは、挑戦する人の背中を優しく押してくれる雰囲気がありますよね。とはいえ、応援されるのも簡単ではないはずです。
いくらラボメンでも何か心が動くようなきっかけがないと応援しようと思うに至らないと思うのですが、何が応援される要因になったと思いますか?
「ギブ&ギブ」くらいの気持ちで、自分のスキルをとことん提供したことですかね。サディも過去のnoteでコミュニティでは「水をすくうのではなく、水を交換する」ことが大事だ、と書いていましたよね。
コミュニティにこれまで蓄積された知識や智恵が、大きな樽に水となって溜まっていたとする。
参加費を払ったからと言って、空のコップを持ち込み、樽から水をコップ一杯にすくって持ち帰ろうという意識で、参加してはいけない。
そうではなく、全員が自分の知見を目一杯コップに入れて持ち寄って、樽に流し込み、水をかき混ぜて欲しい。そして、参加費はその交換された水を持ち帰ることのできる権利に払っているのだと。
ー佐渡島庸平「水をすくうのではなく、水を交換する」より引用
https://www.sady-editor.com/n/n8dd2c3c082df
僕の場合は採算度外視で動画制作を教えてみよう、と思い切ったのが良かったのかもしれません。みんなにとって役に立つ情報を提供したことで、僕自身にも興味を持ってもらえたのだと思います。
他にも「りさこのルール」の動画制作の際に困っていたのに気づいて、動画だったら手を貸せると思って声をかけたこともあります。
単純に「無料で動画制作を教えます」というお得さがあるから応援してもらった部分もあるかもしれないですけどね(笑)。
――まずギブするのは大切ですね。「動画制作出来るようになろう会」も「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」も一緒に運営してくれるラボメンがいましたよね。どうやって周りを巻き込んだんですか?
とにかく、発信を増やしました。Slackのメッセージで動画講座の進捗を共有したり、ブログで動画講座の実施にあたっての想いを書いたり……。そうしているうちに「興味あります」とか「手伝うよ」と声をかけてくれる人が現れて、一緒に取り組むようになったんです。
しょーきさんが進捗などを共有していたコルクラボ内のブログ。
まず自分のことを知ってもらうのは、周りを巻き込む上で大切だと思います。その手段として、ブログやSlackの投稿はとても便利です。
面と向き合って会話をするのも大切ですが、時間の制約があるなかで多くの人と時間を取るのはなかなか難しいですよね。一方で、オンラインのコミュニケーションツールなら自分は好きな時に書き込めますし、相手も都合の良いタイミングで読んでもらえます。自分を知ってもらうための手段として、オンラインツールは有効活用してみると良いと思います。
継続的に発信したことで、僕も「動画を作る人」だと知ってもらえました。だから、やりたいことがあればどんどん声に出していくと良いと思います。コルクラボでなら、きっと実現するための方法を考えてくれたり、手伝ってくれたりする人が出てくるはずです。
――なるほど。コルクラボで動画制作の技術をおすそ分けしてみて、よかったことはありますか。
まず、一緒に動画制作をする仲間ができたことです。そのメンバーは僕が立ち上げた動画制作会社DoFullでも動画クリエイターとして活躍してくれています。会社を大きくするためにも欠かせない仲間となりました。
「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」に挑戦できたのも大きいですね。僕がひとりで動画制作をしているだけでは、絶対に出てこない発想でした。
コルクラボ内などで動画講座を実施して、信頼してもらえたからこそ開講できたのだと思っています。動画制作の仕事を紹介してもらえるようになったのも有難いです。
動画専科の準備で困ったときは、いつもラボメンが手を差し伸べてくれた
――素敵なエピソードですね。「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」は想定外だったとのことですが、「コルクラボYouTube動画専科」はどのように作っていったのですか。
協力してくれたメンバーとそれぞれが持っている能力を活かしあって、講座を完成させていきました。
たとえば、僕はアイデアを出して実行するのは得意なのですが、大雑把になってしまうところもあるんですよね。そこを思考力が強みであるラボメンに補完してもらったことで、あらゆるリスクや可能性を考慮した講座にすることができました。また、サディが広告塔となっていろんな人を集めてくれたのも、とても有難かったです。
異なる強みを持つラボメンが関わってくれたおかげで、質の高い講座をつくることができました。もし僕一人で準備をしていたら、このスピードで完成させることは出来なかったと思います。
――準備をすすめるうえで、悩んだり困ったりはしなかったのですか。
たしかに大変な部分はありました。でも、困ったときはいつもラボメンが手を差し伸べてくれたので、窮地に追い込まれるような大変さはまだ経験していないんです。
たとえば、「そもそもどう進めればいいかわからない」と頭を悩ませていた時期があったのですが、その状況をブログでシェアしたら「そこを考えるのは好きだし興味があるから手伝うよ」と声をかけてくれた人がいたんです。さっそく手伝ってもらったことで、現状の課題や優先して取り組むべきことも見えてくるようになりました。
「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」の準備期間で、チームで物事を進める大変さや素晴らしさを感じることができましたね。
――今まさに「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」が開講中(2021年5月現在)ですが、実施してみていかがでしたか。
大体想定通りに進んでいますが、想定外な点も改善すべき点もあります。第0期は発展途上な状態で受講生には参加してもらっていますが、最高の満足度を得られるものにしたいと思っています。
コルクラボYouTubeマンガ動画専科で講義をしている様子。
コミュニティ運営で変化の過程を見られるのは、とても魅力的ですね。みんなの気持ちが高まったり落ち着いたりしながら少しずつコミュニティとしての形になっていく様子は、本当に生き物のようで面白いです。
この第0期を成功させて、第1期、第2期と、マンガ専科に続く人気コミュニティにしたいと思っています。
――「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」の今後が楽しみですね! 今後はコルクラボでどんなことをしていきたいですか。
今やっていることを2倍、3倍に膨らませていきたいです。コルクラボマンガ動画専科も、第1期、第2期と実施するたびにバージョンアップしていきたいですね。
あとは「僕=動画を作る人」というイメージもあると思うので、コルクラボの動画コンテンツも盛り上げていければと思っています。たとえば、コルクラボ文化祭のPR動画やラボメンひとりひとりにフォーカスしたドキュメンタリー映像などの制作の携われたらと思います。
コルクラボには独特な雰囲気と魅力があると感じています。もっと世の中に発信していけば、面白がってくれる人もいるのではないでしょうか。
今はコルクラボのことを文章や音声配信などで発信していると思いますが、僕がやるなら映像での発信にチャレンジしてみたいですね。
【話し手】河辺昇輝
【書き手】 ありぺい
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今回の記事では、コルクラボ加入のきっかけやコルクラボで行っていること、「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」の立ち上げや運営に関する話をお伝えしました。
「コルクラボYouTubeマンガ動画専科」の概要やその特徴、マンガ動画制作を学ぶ意義と可能性などはこちらの記事でインタビューしています。ぜひこちらも読んでみてくださいね。
コルクラボYouTubeマンガ動画専科の詳細は公式ページからご確認ください。
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