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富山で暮らす私が、コルクラボで仕掛ける側へ飛び込んだ結果、自分の好きに気づいた話

私にとって「あなたが好きなあなたになる」は、「誰かのための何かをするってこと」だった。加わった当初は迷いながら進んだコルクラボ。1年ちょっと経過して、自分なりの歩き方が見えてきた。

目的は違っても、互いの違いを理解し合い、否定せずに対話を重ねる文化と、自ら動いてこそ得られるものがここにはたくさんあるとわかった。
メンバーが自ら運営するコミュニティで学んだことや、地方在住メンバーとして感じた、コルクラボに根付く文化について少しだけご紹介します。

コルクラボは、2020年8月15日(土)から10期生を一般募集します。一般募集に先立ち、地方・海外在住の方向けに8月6日(木)~14日(金)に先行募集を実施しています。(募集ページはこちら

コルクラボに興味を持ってくださっている方に、コルクラボの雰囲気を感じてもらいたい。そこで立ち上がったのが、「私のラボの歩き方」シリーズ。


はじめまして。北陸・富山在住の かの と言います。今回、10期募集にあたって、地方・海外限定募集プロジェクトのリーダーを担当しています。

ふだんは地域活性化やまちづくりの事業に取り組んでいて、東京と富山を行ったり来たりする日々を過ごしています。コルクラボには、地方で暮らしているメンバーも少なくないんです。

じつは人見知りの私。コミュニティへ入ったはいいんだけど、そのあとどうしたらいいかわからなくなるのがいつものこと。とくに大勢の中に入って何かを始めるのは、ハードルが高いと感じてしまう。

「コミュニティを学ぶコミュニティ」その言葉を頼りになんとなく入ったコルクラボ

私はコルクラボで、実際にコミュニティ運営というものを体験しながら、学び、遊び、楽しんでいます。コミュニティづくりを学ぶのであれば、より多くの知見を持った専門家が運営するコミュニティもきっとあるし、書籍だってたくさんあるだろうな。それを読みあさったりインプットするのもいいと思う。それでも、1年以上、ここに在籍してきた理由があります。それをこの記事で伝えていきたい。

ここには、様々な興味関心で集まってきた約200名のメンバーが在籍しています。一つの目的で集まったコミュニティではないからこそ、何をどうしていけば溶け込んで活動できるのか、全く分からなかったんです。何をすれば正解だってものがないんですよね。

コルクラボでは「出番をつくる」という言葉があるんです。運営やプロジェクトにおいても、様々なかかわり方のレベルで「出番」が用意されていて、ちょっとだけ関わりたい人でも、がっちり関わりたい人でも、どちらにも機会があるんです。それでも、自分から手を挙げる必要があって、最初はそれが、私にはとてもハードルの高いことだったんですよね。

オンライン参加メンバーにもやさしいコルクラボ

コルクラボは以前からオンライン参加のメンバーを大事にしてくれています。地方にいるからこそ、スポットを当ててくれる、そんな仕組みが根付いているコミュニティです。

定例会もオンライン参加者をスクリーンに投影してオフラインのみんなと集合写真を撮影したり、うれしいことに地方メンバーがオフライン参加できたときなんかは、「レアキャラ」として紹介してくれる(笑)。ご当地の名産品持参で参加する地方メンバーも多いんですよ。ほんと、親戚の集まりか!って、ほっこりしちゃいます。

入ったばかりの頃、活動的な同期の関東メンバー達はオフライン参加をしながらどんどんなじんでいく。地方にいる私は、ただただ流れていく情報を見ながら過ごす日々。それでも、月に2回の定例会には、オンラインで必ず参加していました。

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▲定例会の様子

定例会後の懇親会は、オンラインでも開催されていて、自分と同じように地方や海外から参加するメンバーがいつも集まってくる。現地の懇親会を画面越しに眺めながら、「最近どう?」「ラボの活動できてる?」なんてたわいもない会話をする仲間がそこにいたことは、とても安心感がありました。

そう、コルクラボにはオンライン部という部活があるんです。当時、アメリカ在住だった部長が、毎回の懇親会を準備してくれていたんだよなー。うれしかった。

地方にいながら参加したプロジェクトで気をつけたこと

入会して3か月。このころはちょうど、書籍『居心地の一丁目一番地』(※1)の制作が佳境。ピリピリ・バタバタしたムードが私みたいな外野にも伝わってきていたな。いつでも入ってきていいよって言われても、そりゃ入れんよなーなんて思ったりして。

このころはコミュニティを学ぶなんてことは全く考えられなくて、どーしよかなーなんて思いながら、ほそぼそと活動に参加してたんですね。

※1…「居心地の一丁目一番地」とは、「居心地のいい居場所」をどうしたらつくれるのかをテーマに、コルクラボのメンバーが中心となって制作した本です。コミュニティづくりにつながる居心地に関するエピソードが散りばめられています。

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そんなこんなで過ごしていた頃、どうやら秋にはコルクラボの文化祭があって、メンバー集めがはかどってないらしいってことを耳にしたんですよね。オンライン部にふらりと参加した文化祭メンバーの誘いに乗ってみようかどうしよっか、と、悩んでいました。

仕事でイベントをやってる自分なら、スキルを活かして役に立てるし、ハードル低いかもしれないなって思ったんです。それに「気軽に参加して!」って声をかけられたのも大きい。その言葉につられて、ほんとうに『気軽』に初回のミーティングに参加したのです。

ところが…。ふたを開けてみたらなーんにも決まってないじゃん!(笑)
あと3か月ほどしかないっていうのに、どーするんだ~!

そこから、文化祭プロジェクトに盛大に巻き込まれ、どんどん時が過ぎていく…。仕事でプロジェクトばっかりやってる自分なので、そんなに力まなくても大丈夫やろ~って思っていたら、ちょっと違った!(笑)タイミングもスキルも、参加意欲もばらんばらんな人の集まりの中で、何かをやるのって実に大変!

全体像を把握しないと物事を進められない性分の私にとってはカオスそのもの…(笑)。だけど、みんなは慣れているのか、そこまで気にならないらしいというのもだんだん分かってきた。恐るべしコルクラボ。

物理的に地方にいる自分は、顔を合わせて話すこともできないし、テレビ会議とテキストベースの会話が中心で、どうすれば伝わるだろう?そんなことを一つ一つ考え、実践しながらすすんで行きましたね。

オンラインでのコミュニケーションはオフラインの何倍も時間をかけて、やりとりを重ねる必要がある。そんなふうに感じ、メンバーと積極的にコミュニケーションをとるようになっていきました。

おすそ分けするような「好き」がない私にできることって何だろう

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▲コルクラボ文化祭2019 ホームページ

入会から半年がたった頃。文化祭は都内にある元学校の校舎で開催しました。本気で『青春だ!』って声をかけあいながらコンテンツづくりに没頭するメンバー達。仕事じゃないのに、自分の持ってるスキルやリソースを目一杯注ぎ込んで一つの催しをみんなでつくりあげていく。廊下や屋上がエモい!なんて熱くなって、準備では深夜まであーでもないこーでもないなんて雑談まじりで話し続けてた。ゴールは見えず果てしなかった…。

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▲コルクラボ オンライン部メンバーと文化祭で初対面


けれど楽しかったんですよね、それが。やりすぎる感じが楽しい。

「失敗してもいい。ここはラボだから。」そんな合言葉を交わしながらも、いいものをつくることに躍起になる。利害関係もなく、大人になってから大勢の仲間とバカをやるのは最高だって思ったな。

コンテンツをつくることに興味関心があるメンバーも多いコルクラボ。文化祭のコンセプトは、「好きのおすそ分け」。そんな中、これといって、おすそ分けするような「好き」があるわけじゃない私。そんな私ができること、楽しめる方法って何だろうって、ずーっと考えていました。

「水をすくうのではなく、水を交換する」文化が好き


私はこの言葉がとても好きです。

人と人とが関係性を築くとき、持ち寄ったものの混ぜ合わせであるギブの積み重ねが、効いてくる。単純なギブ&テイクとはちょっと違う水の交換。なんの下心もなく、仲間のために動ける人がたくさんいる状態。

目的は違っても、互いの違いを理解し合い、対話を大事にして水の交換を重ねる。それがコルクラボに文化として浸透しているからこそ、互いが気持ちよく関わり合いを持てるのかなと感じています。

文化祭プロジェクトで実践したことも、わたしにとっては、まさにこれだなって思っています。自分のやりたいことってわけじゃなくて、誰かのために自分ができることをやる。自分のスキルを惜しみなく発揮する。それを使ってみんなが表現したり楽しんだりする。

じつは、当日は何一つコンテンツを体験していない。それでも満足だった。初めて会うたくさんのラボメン達が声をかけて気遣ってくれたり、困っていれば助けてくれた。

やるべきことがあって、それを理由にいろんな人とかかわる状況がちょうどよかった。そんななじみ方もあっていいんじゃないかなって思っています。

わたしにとっての「あなたが好きなあなたになる」とは

好きなことにのめりこむみんなを眺めながら、表現できる場所を整えること。わたしにとっての「あなたが好きなあなたになる」は、誰かのための何かをするってことだった。文化祭プロジェクトを通して、気づきました。

もっと、この場所をつくる側にまわりたい。

これが私のいまのところの答えです。
やりたいことを打ち上げるのは得意じゃない。けれど、巻き込まれることは得意だったみたい。いまも、いろんなことに盛大に巻き込んでもらっています。

コミュニティを学ぶということにとどまらず、新たな人との関係性の築き方や、人を巻き込むにはどうしたらいいのか、そういった正解のない問いがいたるところにあって、それを真剣に議論できる人たちがいる。自分たちの大切な場所だから、自分たちで丁寧に作っていく。そんなメンバーたちの想いが、コルクラボの空気からは強く感じられます。

ここにいると、その細部や設計を見ることができる。どうすれば、意図した方向にコミュニティを作り込んでいけるのか。仮説と検証を繰り返し、具体と抽象を行き来しながら型をつくっていこうとする。そうやって、少しずつ場が整えられていっていると感じます。

都会と地方の情報格差がなくなったといわれるけれど

いま、さまざまなことがオンラインで展開されることで、これまで格差を感じていた情報においても、首都圏と地方の格差はほとんどなくなってきたといわれますね。それでも、できないことがあると、私は思う。

年齢も職業もバラバラなんだけど、互いのためになることを惜しみなく分け合える人との新しい出会い。これは、首都圏でも地方でも、その辺に転がっているものじゃないなって。

ここには、そんな仲間達がたくさんいます。コルクラボはメンバー全員で運営をしているコミュニティだからこそかもしれません。

いまでは、部活やプロジェクトのリーダーをやって、たくさんの仲間と遊びながら過ごしています。そして、そんな仲間が増えてくれたら、もっと楽しくなると思っているんです。

2020.8.4地方リク_フォローmtg

▲地方・海外限定募集プロジェクトのメンバー


お読みいただき、ありがとうございました。

書き手:かの(notetwitter

コルクラボは、10期生を募集します。
また今回の募集では、地方・海外在住の方向けに、先行募集を行っています。少しでも興味をお持ちいただけたようでしたら、こちらをぜひご覧ください。

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